会長等コメント
2016.07.14
「民間建設工事の適正な品質を確保するための指針」について
一般社団法人 日本建設業連合会
会 長 中 村 満 義
平成28年7月14日、国土交通省より「民間建設工事の適正な品質を確保するための指針(民間工事指針)」が発出されました。これは、中央建設業審議会・社会資本整備審議会産業分科会建設部会基本問題小委員会において、建築物等の安全と品質の確保を図る観点から建設業の構造的問題について議論され、平成28年6月22日に発表された中間とりまとめの中で、「民間工事における発注者・元請等の請負契約の適正化」について、「適切な品質を確保するために、工事請負契約の締結に先立って、予め受発注者間で協議しておくことが必要と考えられる施工上のリスクに関する基本的考え方や協議項目等に関する基本的枠組みを指針としてとりまとめることが必要である」とされたことを受けたものです。
今回発出された指針において、施工上のリスク等について関係者が十分理解し、リスク負担の考え方について共通認識をもつことが重要であるとして、関係者の基本的な役割、協力体制の構築、受発注者間の協議、適切な工事請負契約の締結、履行等に関する考え方が示され、建設業課長と不動産業課長の連名で建設業関係105団体及び不動産協会等民間発注3団体に対し、指針への適切な対応を要請されたことは、極めて意義深いことです。
今般の指針の意義を真摯に受け止め、会員企業が一丸となって、民間建設工事標準請負契約約款等に示されたような受発注者間の適切なリスク負担のあり方に沿った契約条件の確保と請負契約の適正化を通じて、民間建設工事の適正な品質の確保に努めてまいります。
以上