会長等コメント
2012.01.01
平成24年 年頭所感 - 持続可能で活力ある国土・地域づくりに貢献 -
(社)日本建設業連合会
会長 野村 哲也
平成24年の年頭に当たり、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
併せて、東日本大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地域の一日も早い復興をお祈りいたします。
昨年を振り返りますと、東日本大震災をはじめ、集中豪雨による河川の氾濫や土砂災害など、全国各地で自然災害が多発し、改めてわが国土のおかれた地理的環境の厳しさとその脆弱性が浮き彫りになった1年でありました。
同時に、インフラの防災・減災対策と計画的な維持更新、そしてそれらを確実に執行できる予算措置の必要性・重要性についても、改めて痛感させられた1年でもありました。
日建連では全国9支部を中心に、応急復旧や物資の調達等、被災地域への対応に積極的に取り組んでまいりました。
新年は災害対応体制の更なる強化を行ない、「国民の生命と暮らしを守り、地域の安全・安心に貢献する」、そうした建設産業の役割をしっかりと果たしていきたいと考えております。
具体的には、行政等との災害協定の拡充、新たに作成した災害対応基準に基づくマニュアルの整備や日常訓練等、平時の準備も含めて、本部と支部、支部同士の連携を更に強化してまいります。
また、自然災害のみならず、わが国は、人口減少、財政制約、国際競争の激化に加え、地球環境問題や震災を契機としたエネルギー制約等、これまでにない困難に直面しております。
こうした状況を踏まえ、昨年末、国土交通省では、「持続可能で活力ある国土・地域づくり」の推進に向けた基本方針を示されました。
そこには、都市・公共インフラ等の防災・減災対策はもとより、低炭素・循環型システムの構築や国際競争の基盤整備などが明記されており、こうした政策の実施が、わが国の課題の克服ならびに日本経済の成長に寄与していくものと思われます。
日建連といたしましても、今後、このフレームに基づいた提言の検討や委員会活動等を行なうとともに、具体のプロジェクトが実施される段階においては、会員各社が、持ちうる技術・ノウハウでしっかりと貢献してまいりたいと考えております。
さて、昨年4月、(社)日本建設業団体連合会、(社)日本土木工業協会、(社)建築業協会の3団体は合併し、新日建連として土木・建築が一致協力して事業活動を推進しております。
本年は法人制度改革に伴う新法人移行への準備を具体的に進めていくことになりますので、ご関係の皆様には、引き続き、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
最後に、皆様のご健勝とご多幸を祈念して、年頭のご挨拶といたします。