会長等コメント
2016.01.07
平成28年 年頭所感
一般社団法人 日本建設業連合会
会長 中村 満義
平成28年の年頭にあたり、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
日本建設業連合会は、昨年4月に、「再生と進化に向けて ―建設業の長期ビジョン―」を公表し、建設業で働くすべての人が誇りと希望を持ち、自身の生涯を託すに値する魅力ある産業に再生し、たくましく進化することが必要であると訴えました。
年頭にあたりまして、本年も引き続き、建設業が国民の期待に応え、信頼される産業となるよう、様々な課題に対して業界一丸となって取り組む決意を新たにいたします。
災害が頻発する我が国において、建設業がその役割を確実に果たし続けるためには、先ず我々自身が持続可能な産業構造を確立しなければなりません。
建設市場が改善しつつある今が、構造改革を進める最大のチャンスであり、建設技能者の処遇改善や生産性向上による省人化目標の達成などに建設業界全体が足並みを揃えて取り組んでいきたいと思います。
日建連といたしましては、従来から取り組んでいる社会保険未加入対策の推進、賃金の向上、重層下請構造の改善、週休二日制の実現などに向けた取り組みを加速するとともに、昨年新たに設置した「けんせつ小町委員会」において、女性の活躍推進に向けた活動を展開してまいります。
また、建設技能者の経験が蓄積されるシステム(仮称 建設キャリアシステム)については、国土交通省において活発な議論が行われており、平成29年度の稼働に向けて、日建連としてもこれまでの知見を元に積極的に提案してまいります。
生産性の向上については、国土交通省が掲げるi-Constructionの推進や、設計施工一括方式の活用、適正工期の設定などに取り組んでまいります。
これらの施策に加え、昨年発生した杭の基礎工事に関する問題により生じた、建築物の安全性に対する不安の払拭は喫緊の課題です。日建連としても元請の責任を果たすべく、昨年末に策定した杭施工に係る管理指針の徹底を図り、国土交通省とも連携して国民の信頼回復に努めてまいる所存です。
日建連は、本年も、皆様とともに、建設業の魅力の向上と持続的な発展に向けて努力してまいりますので、皆様方のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
最後になりますが、皆様のご多幸とご健勝を祈念して、年頭の挨拶とさせていただきます。