国土交通省は、平成28年3月4日に「基礎ぐい工事の適正な施工を確保するために講ずべき措置(告示第468号)」を発出し、現在、これが「一般的に遵守すべき施工ルール」として周知されている。 これを受け、一般社団法人日本建設業連合会(以下、日建連)は、「建設業団体が自ら作成する現場に即した自主ルール」として、同年3月に「既製コンクリート杭施工管理指針(不具合の再発を防止するために)」を策定した。 日建連は、自主ルールである「既製コンクリート杭施工管理指針」の徹底を図るため、一般社団法人コンクリートパイル・ポール協会(旧 一般社団法人コンクリートパイル建設技術協会)の参画を得て、平成28年4月に建築生産委員会施工部会に「既製コンクリート杭施工管理専門部会」を設置し、既製コンクリート杭の施工管理における課題について調査・検討を行い、会員企業共通の技術基準を策定した。また、共通の技術基準の水平展開や外部への発信とともに、関係機関に対する要望・提案を行い、施工技術の向上を図ってきた。 日建連 施工部会・既製コンクリート杭施工管理専門部会による下記成果物が、施工者向けの資料に留まらず、施主、監理者、設計者を含めた関係者共通の理解を持つための技術資料として役立てば幸いである。
既製コンクリート杭施工管理専門部会
発表年 | 資料タイトル | 概要 |
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平成28年(2016年)3月 | 既製コンクリート杭施工管理指針(骨子・概要) | 国土交通省から発出された「基礎ぐい工事の適正な施工を確保するために講ずべき措置(告示)」を受け、(一社)日本建設業連合会が、この告示に準拠した施工管理指針を自主ルールとして定めたもの |
既製コンクリート杭施工管理指針(本文) | ||
杭工事(既製コンクリート杭)計画チェックシート(Ver4) | ||
平成29年(2017年)2月 | 杭の施工管理における支持層到達の確認方法 | 杭の施工管理において特に重要な位置付けとなる「支持層到達の確認方法」において、自主ルールに定める内容を適切かつ効率的に実施していくための判断基準や確認方法について具体的な事例を挙げながら解説する技術資料 |
平成29年(2017年)7月 | 施工計画書作成のポイント(zip) | 元請技術者が施工計画書を作成するにあたっての手順、作成時の検討項目、留意事項を解説し、標準的な書式、品質管理工程表、施工管理チェックシート、施工計画書の目次及び記載内容の例を示した技術資料 ※圧縮ファイル(zip)を解凍すると、概要(pdf)・本文(pdf)・資料編(ワード、エクセル)となります |
令和元年(2019年)5月 | 支持層確認のための追加地盤調査方法 | 杭の支持層深度の確認を目的とした地盤調査を追加実施する際に、その調査方法の選定や比較の目安として、具体的な追加地盤調査方法、地盤調査方法の選定例、コスト・工程試算例を示した技術資料 |
令和元年(2019年)5月 | 杭材のトラブル防止 | 元請及び杭メーカーが杭材に関するトラブルを防止するにあたって、杭材の発注、製造・出荷、現場受入、建込み等の各段階で、考えられるトラブル、検討・確認事項、品質管理等についての留意点を解説し、杭材に関するトラブル事例を紹介した技術資料 |
令和元年(2019年)5月 | 根固め部のソイルセメント強度確認のための技術資料 | 元請の杭担当技術者や杭メーカーの杭工事管理者が未固結試料採取の計画から実施まで円滑に行えるよう、未固結試料実績データの収集・分析、専門部会独自の統一した検討条件による評価結果、未固結試料採取の計画、未固結試料採取関連のトラブル事例、未固結試料採取のための施工試験計画書(例)を掲載した技術資料 |
未固結試料採取のための施工試験計画書(例) |